オンライン上でのPRに必要なことは?イベントの集客や運営、SNS発信のあり方~第4期広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第5回・イベントレポート~

新型コロナウイルスの影響により、生活や働き方にも多くの変化が訪れた2020年の春。

5月17日、itty selection主催によるオンラインイベント「<アフターコロナをどう生きる?>フリーランス・複業家と考える、オンラインでも魅力が伝わる自己ブランディング」が開催されました。


前半はフリーランス、パラレルワーカーとして活躍されている女性2名をお招きしたトークセッション、後半はイベント参加者ご自身のSNS戦略を考えるワークという中身の濃い2時間となり、約70名の参加者にお集まりいただきました。

今回のイベントは、PRライター・プランナー養成講座受講生が企画・運営を行いました。イベント準備やゲストトークから学んだことを、PRライターの神田祐佳がレポートします。


開催するイベントが、必要な人に必要だとわかるように伝える

イベント準備のための期間は約1か月。「テーマは何か」「誰をターゲットとするか」という企画の根本から当日の運営に至るまで、PRライター・プランナー養成講座のメンバーで分担し取り組んできました。


集客にあたっては、講座メンバーが自身のSNS上で発信したり、興味がありそうな方に個別にメッセージを送りました。

ここでは、「ターゲットを細かく設定し、その人に合ったアプローチをすること」など、講座での学びが活かせます。私の場合、イベントのターゲットに合っている、と感じる知人に対して、相手の目線で「今、どんな状況なのか」「何を課題と感じているか」を思いえがき、個別にメッセージを送りました。


一方で、知人の状況をすべて把握しているわけではないため、イベントを必要としている人を見落とす可能性もあります。そこでSNS上でつながっている方全員に向けても情報を発信しました。ここでも「こんな方はぜひ!」と、ターゲットに響くよう工夫し、最近ブログでご自身の情報発信に取り組み始めた知人に参加していただけました。


また、イベントに参加できなかった知人からも「面白そうなことをやっているね!」「私も得意なことをSNSで発信したいから一緒に考えてみてほしい」というメッセージをいただき、新しいことを始めるきっかけにもなりました。

自分自身の取り組みについて積極的に発信していくことが、自分にとっても周囲の人にとっても、やりたいことの実現につながると身をもって実感しました。


SNSの発信で大切なのは、等身大の自分で行動してみること

自分自身について発信することに関しては、イベント内のトークセッションでもおおいに参考になるお話がありました。

今回のゲストスピーカーのおふたりは、YouTubeやTwitter、Instagram、ブログなどで情報を発信し、ご自身のブランディングに活用されています。SNSなどでの活動について、さまざまなテーマでお話いただきましたが、多くの参加者に勇気を与えてくれたのが「SNSは等身大の自分で、まずはやってみることが大切」というお話です。


SNSは、やろうと思っていてもなかなか踏み出せない、つづけられるか不安、という声を多く聞きます。私自身も「苦しくてもがんばる覚悟が必要なのだ」と重くとらえていました。

おふたりからは「新しいことをやろうと思ったら、まずは期限を区切って始めて、あとでつづけるか決めるのもよい」「苦しいときはあるもの。そんなときは休むことも大切」というお話があり、心理的なハードルをさげてくれました。


そしてもうひとつの大切なポイント「等身大で」。これは、PRライター・プランナー養成講座で得た「PRは本質からずれたことをしない」という学びに通じます。

SNSやブログを見ていると、すごい人がたくさんいると感じることもあります。私の場合は、誰かの真似をしてみたり、自分を実際以上に格好よく見せようとしたりしたものの、最後に疲れてやめてしまうこともありました。これは、発信している自分が本来の姿からずれていたのだと認識しました。


今回のゲストのおふたりは、お話をされる時とても楽しそうな姿が印象的でした。SNSの発信のあり方について悩んでいる方は、自分が無理をしていないか、楽しめているかどうかに意識を向けてみると良いでしょう。


周囲の様子が見えないオンラインイベントでは、雰囲気づくりの工夫を

イベントの後半は参加型のワーク。私はワークの設計や準備、当日の司会を担当しました。

内容を決めて必要な役割と動きを決めたつもりでしたが、メンバー間でリハーサルをしてみると多くの問題が見つかりました。「間延びしているのを感じる」「参加者の状況がわからない」「静かななか発表するのは緊張する」といった、オンラインならではの課題です。


そこで、メンバー間で意見を出し合い、「個人作業の時間の途中で何回か呼びかけて、進捗をこまめに確認しよう」「一部の人だけが発表するのではなく、各自の課題を共有し考える時間にしよう」など工夫し、全員が参加しやすい内容としました。こうした中で、オンラインのツールならではの機能がとても便利だと気づきました。


セミナーなどで、司会者から「どなたか質問ありますか?」と言われても、最初に答えるのは少し勇気がいる、という方もいらっしゃいます。

そこで、ZOOM上でのアクションボタンやチャットを使用し、チャットで出た質問や意見から詳しく話を展開するときは音声で会話するなど、ZOOMの機能を使い分け、最初のアクションのハードルを下げるとともに、スムーズに話し合いを進められるようにしました。

また、講座受講生がチャットに率先して書き込む、カメラに向かってうなずくなど話し手への反応を積極的に見せることにより、ほかの参加者もより参加しやすくなる場の雰囲気を作り上げました。


このような取り組みが有効かどうかは、当日まで未知数な部分もありましたが、時間が足りないくらいの多くの質問や意見を聞くことができ、参加者からは「自分自身のことを振り返り、できることを考えるきっかけになった」といった感想を聞くことができました。


イベントを終えて

私はフリーランスで6年間ライターとして活動しており、普段の仕事は個人で請負うものが中心です。

今回、PRライター・プランナー養成講座に参加し、イベントの企画や運営を実施したことによって、イベントや告知のノウハウだけでなく、さまざまな学びを得られました。

自分自身の強みやスキルを自覚したり、講座メンバーから教えられたり、逆に講座メンバーの姿から刺激を受けて学んだりと、普段の仕事をしているだけでは得られない経験です。

また、これまで日々の仕事に追われ、自分がなかなかできずにいた自分のブランディングや情報発信について考えるよい機会となりました。まずは、できる範囲のことから取り組んでいきたいと思います。

(執筆:PRライター 神田祐佳)