PRライターに必須のウェブマーケティングの知識。SEOの基礎を理解しつつも、数字だけにとらわれないPRの本質を追求しよう〜PRライター入門〜

こんにちは。株式会社Cannpass代表の山崎春奈です。PR・キャリア・人材育成を軸にした会社経営をしながら、外資系メーカーに会社員として勤める複業(副業)キャリアを2016年から歩んでいます。


当社は、PR講座やPR人材プロダクション運営をつうじたPRライター育成をおこなっており、PRやPRライティングの基本を学べるコンテンツを発信しています。

今回は、PRライターに欠かせない知識の1つであるウェブマーケティングについてお伝えします!


Webマーケティングへの理解はPRライターに必須

PRライターの仕事として、ウェブ上でのライティングが必須だということは、別の記事でお伝えしているので、もしまだ読んでいない方は、こちらを先に読むと、今回のお話が理解しやすくなるかと思います。


PRライターは、ウェブ上でのライティングを担うため、ウェブマーケティングやSEOへの理解が問われるのです。


SEOとはSearch Engine Optimizationの略で、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されるのが一般的です。

ウェブ検索をすると、ある一定の基準に基づいて、質の高いサイトが上位に表示されます。自社のサイトや関連記事が上位に表示されることを目指すのがSEOです。

検索エンジンはいくつか存在しますが、今回はGoogleについてお話しします。


Googleは、検索してくれた人に対して、膨大な情報の中から最適なものを最速で届けることを目指しています。そのためにサイトや記事を最適に評価できるよう、評価システムを持っており、そのシステムは日々アップデートされているんです。

まだインターネットでの記事を評価する基準がまったく確立されていなかったころは、サイトの中の記事更新頻度、記事内に散りばめるキーワードの多さ、記事内の関連リンクの多さなどによって検索結果の順位を決めていました。


例えば、「PRライター」と検索した人に対してGoogleが上位表示するのは、以前は、毎日のようにPRライターに関する記事が更新されているサイト。その中でも「PRライター」という単語がたくさん書かれていて、記事内にはPRライターに関連するURLがたくさん掲載されている記事ほど上位に表示されやすかったのです。

極端に言えば、内容はあまり関係がありませんでした。20年ほど前には、ただ「PRライター」という単語が多ければいいという時代もあったのです。


Googleの検索の仕組みのアップデートにもアンテナを立てよう

しかし、それでは読者が満足するはずがありません。そこで、どんどん評価システムが改善されていきました。Googleがサイトや記事を評価する計算方法を「アルゴリズム」と呼びます。「アルゴリズム」という言葉自体は「算法」を表す言葉ですが、SEOの文脈で出てくる際には検索結果のランキングを評価する方法という意味だと考えてください。


どのように改善されたかというと、「読者がその記事をどれくらい長い時間読んでいるか」や「最後まで読んだか」や「関連する記事にも興味を持ってリンク先へ移動したか」など、検索ユーザーの動きも評価するようになったのです。


けれど、まだまだ本当の意味で記事の質を評価できるには時間がかかりました。


「記事を読む時間を伸ばすために、長文の記事をつくる」など、内容以上にテクニックに偏った記事づくりを押し進める人びとや企業は着々と増えました。

そこで、2012年、Googleではパンダアップデートとペンギンアップデートという大きなアップデートが実施されました。

2013〜2014年頃には、専門性の高いはずの記事を専門家ではない駆け出しのWebライターが大量に作るという風潮も出てきました。


そういったこともあり、2014年ごろまでは毎年のように大きなアルゴリズム変更やアップデートをGoogleはくり返しています。

それらの積み重ねで、近年では検索してくれた人に、本当に正しく、価値のある答えを提示している記事が検索結果の上位にきちんと表示されるように変わってきました。質こそが重視されるようになったのです


検索結果だけにとらわれない読者との関係構築を目指そう

Googleがどのような判断基準に基づいて検索結果を表示させているのか、詳細には開示されてはいません。しかし、「検索の仕組み」と検索するとGoogleの発表がでてきます。

具体的な方法こそ明記されていませんが、検索意図の把握、ウェブページの関連性、コンテンツの品質、ユーザビリティ、文脈の考慮など、気をつけるべきポイントが列挙されています。


たとえば、1つの情報に対していろんな角度から情報が載っていたり、情報源がきちんと表示されている記事、読了率が高い記事や滞在時間が長い記事が評価されやすいです。また、決済情報を預けられるほど信頼できると読者が思えるサイトであったり、デザインを含め雑誌のように読みやすいサイトなども高評価の基準と言われています。


これらを踏まえ、PRライターはSEOの基礎知識を持っておくことが大切です。しかし、ただ検索結果が上位になることを目指せばいいということではありません。また、単にPV数が多い記事を書けばいいということでもありません


PRライターであれば、中長期的に信頼関係を構築できる記事をウェブ上に残すことが大切です。1本の記事を通して「本当に世の中に伝えたいことは何なのか」「どうしたらファンになってもらえるのか」という視点を常に意識して読者とコミュニケーションや信頼を築ける記事を書くことがPRライターの役割。


SEOを学び、届けるべき人に確実に届けつつ、いざ読んでくれる読者との信頼構築ができる記事をつくることが、PRライターの使命と言えるのです。

ぜひ、これからPRライターを目指したいという方は、ライティングスキルだけでなく、Webマーケティングにもアンテナを立てていただければと思います。


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