オンラインイベントを成功させるには。ゴール設定を明確にして、参加者の視点に立った中長期的な企画を考えよう~第6期広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第4回レポート

こんにちは。広報・PRプランナー&PRライター第6期生のSayuriです。現在は日系の航空会社で客室乗務員をしておりますが、セカンドキャリアでフリーランスを目指しており、この講座を受講しております。

今回の講座ではPRの実践の一環として、翌月に実施するオンラインイベントの企画を考えました。企画をするにあたって、具体的にどのような順番でおこなっていくの?企画の際に気をつけるべきポイントは?など、実践で感じたことも踏まえながら第4回の講座の内容をレポートします!


イベント企画のはじめは、テーマの設定から。「社会が求めているものは何か」をPRの視点で考えよう

イベント企画をするとき、まずはどんなテーマで開催するかを考えましょう。このとき、「社会が求めているものは何か」という視点で考えることが大切です。


社会が求めているものとはいえ、「なんとなく〇〇が流行っているからこのテーマでイベントをしたらたくさんの人が参加してくれそう!」など、目先の利益だけを考えた視点でイベント企画をしてしまうと、それはPRの視点でいうと好ましいとはいえません。


というのも、PR(=Public Relations)とは、すべてのステークホルダーと良好な信頼関係を築くことによって、中長期的にビジネスを発展させること。イベントを開催した後に参加者にどうなってもらいたいか、主催企業や個人、登壇している方々が、参加者からどんな印象を持ってもらえるのかなど、明確なゴール設定をして企画をすることで、その後の関係構築につながりやすくなります。


たとえば、クライアントさんのイベント企画に携わっている場合「次回のイベント企画もお任せしたい」と思っていただけることで、次のお仕事につながることもあります。

あるいは、参加者が「また別のイベントも参加してみたい」など、主催企業や関わる企業・個人への興味を高めていただけるきっかけにもなりますし、参加者にも価値を提供することができます。


かかわるすべての人たちと中長期的に関係構築をすることで、事業の発展につながることが期待できるのです。

世の中の時流を理解しながらも、中長期的な視点で、関わる企業・個人のみなさんにプラスとなるテーマを設定してみましょう。


参加者の納得感を高めるためには?私たちが発信する意義を見出そう

講座内では3つのテーマから多数決で1つに絞り、はじめに私たちは「PR視点でSNSを活用する方法」というテーマでイベントを企画することにしました。


テーマを聞いておもしろそう!社会の傾向にも合っていて有益な情報が届けられそうと思い決定したのですが、グループ内で話を進めていくうちに、こんな議論が……。


「PRを勉強中で、SNSの発信をまだあまり行っていない私たちが、このテーマでイベントを開催して、参加者は納得感を得られるだろうか」

「SNSを活用となると、ノウハウやテクニック論の話に寄ってしまうのではないか」


テーマ自体に違和感がうまれてきたのです。


テーマの設定においてもうひとつ大切になるのは、主催者である“私たちが発信する意義”という点。いくら社会が求めている内容であるとしても、私たちが発信する意義がなければ、参加者にとっても納得感が薄れてしまいますよね。


そこでもう一度、私たちが行なう意味という点もふくめてテーマを考え直すことに。受講生の共通点として、この講座でPRを学んでいるということ、PRを活かして今後のキャリアを考えたい、という私たちだからこそ開催できるイベントはどんなものかをあらためて考えました。

そうして「フリーランス・複業(副業)で活躍する方から、これからの働き方、キャリアを切りひらくPR思考を学ぶ」というテーマに再設定することになったのです。


テーマ設定までに時間はかかってしまったものの、企画を進めていく中で何か違和感を持ったときに、意見や提案をしっかりと伝えることの大切さを再認識できました。企画をする側が納得のいくものであってはじめて、届けたい人に届けられるのですね。


自分だから届く人がいる。発信するときも、中長期的な観点を忘れずに

イベント企画では、告知文やプレスリリースの作成・タイムテーブル作成・スライド作成・司会・当日の運営フォロー……と、役割はさまざまあり、イベント開催まで分担して準備をすすめていきます。

イベント企画を一生懸命やっても、集客を怠ってしまったら、イベントに参加してほしい人たちに伝わりませんよね。「開催して満足」という自己満足のイベントにならないよう、届けるところまでがPR施策の大事なところ


そのため、企画の中で全員が共通して行なうこととして、イベントの集客アクションがあります。SNSでイベントのリンクを載せた投稿をする、個別に友人にメッセージを送る……など、自分ができることは何かを考えます。

なぜなら、集客力のありそうな人が発信すればいいや、ということではなく、「自分だから届く人がいる」からなんです。


ここで忘れてはいけない点は、集客アクションも人との信頼関係の構築だということ。イベントの告知というと、どうしても集客をすることだけに目が行きがちですが、PRの本質をわすれずに、中長期的な観点で情報を発信していくことが大切です。


たとえば、イベントの周知をするにあたっては、日ごろから学んでいることなどを伝える、SNSでも信頼関係を構築できるようなコツコツとした発信を心がけましょう。


イベントの周知を行なうためだけに知人にいきなりメッセージを送ってしまうと、情報を受け取る立場からするとどう感じるでしょうか。唐突感を感じたり、「宣伝のためだけに連絡をしたんだな」と不快感を与えかねませんよね。

コツコツ学んでいることを発信するだけで良いのかというと、そうでもありません。自分が発信したいことばかりを発信して、「応援してください!」「イベントに参加してください!」と伝えても、「お願いばかりされているな」と、受け取る側からすると心地よく感じられない場合も多いですよね。


押しつけばかりにならないよう、発信方法にも配慮が必要です。信頼関係は、普段から周りの人に貢献する姿勢や行動、サポートがあってこそ構築できるもの。日ごろからそんな姿勢のある人の発信内容は、「応援したい!」と思ってもらいやすくなりますよね。


たとえ参加してほしい人が今回のイベントに参加できなかったとしても、発信している内容に対して応援してもらえたり、のちの別の相談で連絡が来るなど、事業の発展につながることも。

中長期的な関係構築を見据えた発信が、その後のチャンスやきっかけを生みだしてくれることが少なくありません。今すぐに反応や結果が見えなくても、後から実る可能性があるという意識が大事なのですね。


第4回をふりかえって

今回の講座は今まで以上に実践の機会が多く、講座後も振り分けられたチームで意見交換をしながらイベントに向けて取り組むことが、大変さもありながらやりがいを感じております。


とくに企画の詳細について、受講生同士でやりとりを行なう際には「クライアントさんの立場に立つとどう感じるだろうか」など、何度もPRの本質に立ち返りました。関わる人とのていねいなやりとり、地道な努力がいつか役に立つのだと思うと、普段の言動からもっと気を付けよう、とあらためてPRの大切さに気づくことができました。

のこり少ない期間ではありますが、チーム一丸となってイベントの成功につなげたいと思います。


(執筆:PRライター Sayuri)


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