PR・広報が本業ではない私が、PRを学んで感じたこと〜第7期広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第6回レポート~

株式会社Cannpass主催「広報・PRプランナー&PRライター養成講座」第7期生の中丸美月です。現在は都内のIT企業で、カスタマーサクセスのお仕事をしています。

講座の受講を決めたきっかけは、「自分には伝える力が不足している」と感じたこと。カスタマーサクセスはお客さまが自社のサービスを最大限活用し、成功することをサポートするお仕事です。お客さまに適切なタイミングで必要な情報を届ける必要があるけれど、そのスキルが不足していると感じていました。


PRを本業としていない私が全6回の受講を通してどんなことを学び、どんな変化があったのか、振り返りながらレポートしていきたいと思います!

企業の長期的なビジネス成長を支える「PR」

はじめに教わったことは「PRが何か」についてです。PRとはPublic Relationsの略で、ステークホルダーとの良好な関係を築くこと。企業や商品、ブランドを好きになってもらい、長期的なビジネス成長を目指します。

広告やマーケティングと混同されがちですが、目的や手法が異なります。「広告はbuy me、PRはlove me」というように、広告やマーケティングは買ってもらうことが目的ですが、PRは好きになってもらうことを大切にします。好きになってもらった結果として、事業成長を目指すのです。


また広告では企業が広告枠を買って一方的に発信するのに対し、PRは第三者に取り上げてもらうことを目指します。マスメディアに取り上げてもらったり、口コミで広めてもらったり、第三者から発信してもらうことで情報の信頼性が上がるのです。


では具体的にどのような施策をすればいいのでしょうか。講座のなかでは、プレスリリースやオウンドメディア、イベントなどの施策について実践しながら学びました。

施策を実践するなかで痛感したのはターゲット設定の大切さです。誰に対して情報を届けるのか、年代や性別、性格、職業など具体的に人物像を描いていくのですが、簡単ではありませんでした。ターゲットを決めたつもりでも曖昧だったり、記事を書いているうちにブレてしまったり……。自分自身が伝えることに課題を感じていたのは、ここが原因なのではと気づくことができました。


ターゲット設定のポイントについて、詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

情報を届けたい相手を具体的にイメージして何度もそこに立ち返ることは、本業でも忘れずに続けたいと考えています。

現役PRパーソンから学んだ、仕事で成果を上げるために大切なこと

PRに対する理解をより深めてくれたのが、3名の現役PRパーソンによる講演でした。とくに印象に残っている学びが、3つあります。


1つ目は「本質的な課題を捉えなおすこと」です。お客さまから相談を受けた際、その企業が置かれている状況や描く未来、課題を徹底的にヒアリングするといいます。ある方はお客さまから「もう施策の検討に移っていいのでは」と言われるほど丁寧に行っていると話してくれました。

どんな仕事も誰かの課題を解決するものです。相手が本当に望んでいることを理解するためのヒアリング力は、すべてのビジネスパーソンにとって重要だと感じました。


2つ目は「第三者視点を忘れないこと」です。ステークホルダーにとって、その企業やサービスがどのような価値・魅力があるのか、客観的に見ることを忘れないと話してくれました。企業に属しているとつい自社、自部署の視点で物事を考えてしまいがちです。さまざまな立場の視点から物事を捉えられるよう、Webメディアや新聞、テレビ、SNSなど、多様な媒体からの情報収集を習慣にしていきたいと感じました。


3つ目は「目的の達成に向けあきらめない姿勢」です。お客さまから依頼を受けた際に頭からできないと決めつけるのではなく、できる方法を考えるといいます。簡単なことではないけれど、信頼につながる姿勢だと感じました。


これらの姿勢や考え方は、PR以外の業務でも仕事の精度や効率を高めてくれるものだと感じています。

アウトプットすることで、知識やスキルが定着する

このPR講座は、受講生とのグループワークやレポート執筆、イベントの企画などアウトプットの場がたくさんありました。

講義で理解したつもりでも、レポートを書こうとすると自分の言葉で説明できないことに気づきます。またフィードバックを受けることで、自分の思考の癖やスキル不足に直面したこともありました。


できないことに向き合うのが苦しい瞬間もありましたが、インプットして、アウトプットして、フィードバックを受けてさらにアウトプットする。このサイクルを回せたからこそ、得たものが多いと感じています。


また講義で学んだことは、積極的に本業でも活用するよう心がけました。とくに印象に残っているのは、ご契約いただいているお客さま向けのセミナー企画です。

1年前にセミナーを開催した際にはまったく申し込みが来ませんでしたが、3月に開催したセミナーでは、時流を捉えることとターゲット設定を意識した結果、想定よりも多くの方から申し込みが入りました。この体験は実践でも使える知識が身についたのかな、と自信につながりました。


PRはどんな業種にも活きるビジネスパーソンの基礎力になる

PR・広報が本業ではないため、講座の開始当初は着いていけるのか不安がありました。しかし講師やチューター、受講生のみなさんのおかげで無事修了することができ、今ではPR・広報が本業でない方にも、このPR講座をおすすめしたいと思っています。

どんな仕事にもステークホルダーが必ずいます。相手に必要な情報を適切なタイミングで届け、周囲と良好な関係を築くことは、仕事の成果にもつながるはずです。


今後は学んだことを活かし、お客さまと自社の橋渡しができるようなカスタマーサクセスになりたいと考えています。ステークホルダーの置かれている状況や目指すゴールを意識しながら、質の高い仕事をしていきたいです。


(執筆:PRライター 中丸美月)