グローバル人材への第一歩は、固定概念に気づくこと。外国文化にあわせるだけではない、異文化コミュニケーションのコツとは〜グローバル人材になるためのヒント〜

こんにちは。会社員×経営者の複業キャリアを歩んでいる株式会社Cannpass代表の山崎春奈です。

会社員の仕事では、外資系メーカー日本法人の営業部門でマネジメント職を務め、需給管理や予算計画、採用サポートなどを行っています。


自分の当たり前は、他人の当たり前ではない。


よく聞く言葉ですが、グローバルな環境で働くうえでも重要となる視点です。


こういったグローバル人材に欠かせない視点やチカラを身につけるにはどうしたらよいのでしょうか。

今回は私の外資系企業での勤務経験をもとに、海外と仕事をしたい、多国籍な環境で働きはじめたばかりという方に向けて、異文化コミュニケーションをする際に大切なポイントをご紹介します。


「固定概念」を理解することが、グローバル思考の土台になる

まず、多国籍な環境で仕事をするときは、自分が無意識に「固定概念」を持っていると認識することが大切。


たとえば、「依頼した期日通りに回答する」「メールに返信する」など、“やってくれて当たり前”と思っていることは、みなさんにもあるのではないでしょうか。


でも、国や文化・習慣の異なる人たちと一緒に仕事をしていると、自分が期待している通りの回答がこない、なんてことは日常茶飯事。

「言わなくてもわかるはず」「意図を汲みとってくれるのが当たり前」という固定概念があると、ミスコミュニケーションが発生する可能性があるんです。


私が勤めている外資系企業は、ドイツに本社があります。ドイツはローテクスト(低文脈文化)の傾向があるので、「空気を読む」など間接的なコミュニケーションはとても少ないです。

日本のように「阿吽の呼吸で察しあう」などは通用しないため、曖昧ではなく直接的に表現することを私は意識しています。


以前、ドイツ人の同僚からメールで強めに「NO」と否定をされたことがありました。「日本の当たり前」の固定概念がまだあった入社当時は、ショックを受けたことを覚えています。自分と相手が持つ「当たり前」の違いを強く感じる経験となりました。


多国籍企業で働くうえで、その企業の共通言語が話せることはもちろん重要ですが、国や文化の違いによる当たり前の差を理解することも、さまざまな環境に適応できるグローバル人材の大事な要素となります。


メール1通の書き方、会議での発言、資料の作り方など、仕事の1つひとつで「これが当たり前」と思い込みすぎないよう、意識してみるといいですよ。


真のグローバル人材になるには、外国文化に合わせるよりも、相手が理解しやすい配慮を心がけよう

私は外資系メーカーに勤める前は、日本の大企業に勤めていました。そこで学んだ、商習慣やビジネスマナーは、グローバルな環境で働く今も活かされています。


今の勤めている外資系企業は多様性あふれる環境ですが、お客さまは歴史ある日本のメーカーさんが多いです。

日本企業に勤めた経験から、そういった日本のメーカーさんの文化を理解することできるので、スムーズにコミュニケーションをとることができています。


たとえば、細かなことですが、ドイツではカレンダーウィークという、年のはじめから終わりまでの週を、1から順番に番号をつけて呼ぶ習慣があります。しかし、日本にはそのような習慣はないですよね。なので、日本のお客さまに資料提供やプレゼンなどをする際に、カレンダーウィークの表記がある資料には必ず日付を記載するようにします。


「グローバルな環境で活躍できる人材」というのは、外国文化に合わせられるということではなく、異なる国や文化の企業や人を含め、多種多様な環境を理解し尊重しながら、最適なコミュニケーションをとれる人だと、私は思っています。


こちらの商習慣・文化を押しつけるのではなく、相手の文化を否定することなく、相手が理解できるよう配慮することが、グローバル力向上につながりますよ。


異文化コミュニケーションに唯一の正解はない。PR視点をもった相手視点の言葉選びがポイント

さまざまな国や文化の人たちへの配慮をしながら仕事ができるようになるためには、ある程度、国や地域ごとの特性や傾向を知っておくのがおすすめです。


国で特徴を分類できるわけではないですが、商習慣やコミュニケーションの傾向を理解しておくと、「相手目線」で行動しやすくなります。


私の場合、ドイツ人の同僚と会話する際は遠慮せずはっきりと意見を言う一方で、日本人の同僚やお客さまと話すときは、強く言うと不快にさせてしまう可能性があるため、意識的にやわらかい表現や言葉を選ぶこともあります。


こうした相手に配慮した言葉選びができるのは、私が複業で携わる「PR」のスキルを身につけてきたから。


たとえば、PRでは記事を書くときは「読者の人が何も知らない状態であってもわかりやすい記事」など、読者視点で構成や文章を考えます。

これは、国内外関係なく、相手にものごとをわかりやすく伝えるという意味で必要なスキルといえます。


PRについてもっと知りたいという方はこちらの記事をご参照くださいませ。

>>https://www.ittyselection.com/posts/16165800

(株式会社Cannpass運営のPR講座受講生のレポート)


特に、海外とお仕事をするときは、わかってもらえない前提から、どのように伝えると理解してもらえるかを考えています。そうすると、誤解を防ぐことができ、円滑な異文化コミュニケーションを図ることができます。


海外とお仕事がしたい、多国籍な環境で働きたいという方に、ぜひ意識していただきたいのは、異文化コミュニケーションのコツは、外国語やプレゼンスキルの向上だけではないということ


グローバル人材になるためには、このスキルやノウハウが必須!という、魔法の杖はないですが、自分の過去の経験や周囲の人とのかかわりのなかで、柔軟な思考や広い視野をもつアンテナを立てることが大切。

相手への配慮や尊重を忘れずに、ときには相手の文化にあわせたコミュニケーションをとる柔軟な姿勢を磨いていってくださいね。


(執筆:山崎春奈 / 編集協力:PRライター Konoha Shinada)


<関連情報>

株式会社Cannpass(会社HP)

山崎春奈 インタビュー記事(ドコモマイマガジン)

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