イベント企画のポイントとは?“社会が求めるもの × 私たちが行う意味”に想いをのせよう〜PRプランナー&PRライター養成講座 第4回レポート~
こんにちは!広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第5期生の渡部夕子です。2歳になったばかりのおてんば娘の育児をしながら、メーカーで会社員をしています。仕事の選択肢を増やすため、何かスキルを身に付けたいという思いからPRライティングを学び、4か月が経ちました。
今回の講座は、実践の一環で、PR施策の1つである「イベント」を企画するというもの。コロナの影響も考慮し、イベントはオンラインで開催することになりました。実際にどのようにイベント企画を行うのか、成功のカギとなるテーマやコンテンツづくりのポイントをお伝えします。
テーマ設定の軸となるのは「社会が求めるもの×私たちが発信する意義」
イベントを企画する際は、開催日時、会場、参加費、コンテンツ、タイムスケジュール、告知方法など、さまざまな要素を検討します。そのなかでも重要なのがテーマ設定です。
今あなたがイベントを開催するとしたら、どんなテーマにしますか?「大好きなアイスをテーマにします!」と言いたいところですが、ただ個人的な興味・関心をテーマにしても、事業発展などの目標達成にはつながりにくいですよね。
ここはやはりPR視点で考えることが大切。参加者や関係者と長期的な信頼関係を結ぶためにも、社会的背景や機運をとらえた価値のあるイベントにする必要があります。つまり「社会が求めるもの」という観点です。
そしてもう1つ重要なのが、「私たちが行う意味」があるかどうかということ。講座受講生という立場で、私たちが発信すべきことは一体何か?という要素も加味することで、参加者への説得力が増します。この「社会が求めるもの」と「私たちが行う意味」の2つが重なる部分を見つけることが、テーマ設定のスタートです。
具体的なテーマの導き方とは?「届けたい人」や「届けるべき人」をイメージしよう
先述した視点をふまえて、実際にどのようにテーマを決めていくのか、今回企画したイベント事例をもとに見ていきましょう。
まず着目したのは、社会的な背景です。昨今リモートワークなどが普及し、働き方が大きく変化しつつあるなか、「仕事の選択肢を増やしたい」「より柔軟な働き方をしたい」といった、キャリアを見つめ直す人が以前より増えています。
そしてそれは、受講生である私たち自身が悩み、考えていることと同じ。自分らしい働き方を模索している人たちに、1歩を踏み出してもらえるイベントにすることで、私たちが発信する意義が生まれます。
また、仕事の手段としてオンラインがより重視され、ますます活用する場面が増えていくことを想定し、「オンライン」をキーワードとして盛り込むことにしました。こうした試行錯誤を経て、イベントテーマは、「自分らしいキャリアをつくるために、オンラインでも活躍できる多様な働き方について学ぶ」に決定しました。
テーマが決まると、ターゲットがさだまり、集客の際にどんな人に呼びかけるかのイメージもしやすくなります。興味をもってくれそうな「届けたい人」「届けるべき人」に寄り添って、丁寧な言葉選びや声かけの手段を考えましょう。
参加者の行動につながるコンテンツとは?イベントの価値を最大化させるコツ
ここからは、具体的なイベントの内容を考えます。今回は「多様な働き方」のテーマに合わせて、フリーランス、複業家、会社員などさまざまなキャリアをもつ3名のゲストをお招きし、パネルディスカッションを行うことになりました。
ここでチェックしておきたいことが1つ。「主催者から参加者に向けて一方的に発信する内容になっていないか?」という点です。イベントに参加して「いい話だった〜!よし、がんばろう」とその瞬間はやる気になっても、結局何もせずに時が経ってしまうのはよくあること。主催者の自己満足で終わらせず、イベントの価値を最大化させるためには、参加者が次のアクションに踏み出せるような工夫をする必要があります。
私たちの場合は、「目標達成に向けて明日からできること」を具体的・定量的に考え、行動に導くワークショップを行うことにしました。登壇者の言葉をインプットしたうえで自分と向き合い、アウトプットする。そのプロセスにこだわって、企画をブラッシュアップしていきました。
参加者の心の声や真の要望を想像しながら、満足度を高め、ファンになっていただくというPR視点は、イベントのコンテンツを考える際にも必要不可欠ですね。
第4回めの講座を終えて
全6回、半年に及ぶPR講座もいよいよ終盤です。毎回実践の多い講座ですが、イベント開催というこれまで以上にリアルな実践に取り組みました。ここでもPR視点を忘れず、世の中に発信する価値があるのか?そして、お客さまと信頼関係を構築していくためにはどうしたらよいか?を考えながら企画を進めました。
そんなPR視点ももちろん大切ですが、同じくらい大切だと気づいたことがあります。それは、「イベントをきっかけに、お客さまに1歩を踏み出してもらいたい」という"想い"です。共通のゴールがあるから、チーム一丸となって取り組める。そしてイベント当日も、その熱量は必ず参加者に伝わる。オンライン、オフラインにかかわらず、主催者の想いはイベント全体の空気に広がっていくと思うのです。
1人でも多くの届けるべき人に、気づきや学びだけでなく、私たちの想いも一緒に届けられる、そんなイベントにしたいと思います。
(執筆:PRライター 渡部夕子)
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