Googleからも高評価される、届けるべき人に届く「質の高い記事」を書くために必要なターゲット設定のやり方~第3期 広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第2回レポート~

記事を書くときに必要なターゲット。みなさんはしっかり設定できていますか?まず、「誰に」届けたいのかをしっかり決めることで、ようやく届けるべき人に届けることができる記事を書くことができます。

第2回目の講座を通して学んだPRライティングに必要なターゲット設定の方法を、PRライターのEri Inoueがレポートします!



ターゲットはなるべく詳細に。インサイトまでを考えて記事を書こう

記事を書きはじめる前にまず大切なのが、ターゲットとインサイト(どういう動機をもってそれを買いたいと思うのかなどの心理)を考えることです。

ターゲット設定をするときは年齢や性別などの基本情報だけではなく、もっと具体的に「どんな生活をしていて、どういうところで買い物をしているのか」など、できるだけ細かく考えることがPRライティングのコツです。


たとえば、講座のなかで「MYノート」という商品を題材にしたいというメンバーがいました。MYノートとはじぶんが使いやすいように表紙やサイズ、中の紙の罫線などをカスタマイズできるオリジナルノートのことです。

MYノートの情報を、誰に届けるべきか(どんな人からニーズがあるのか)を考えてみると、20代後半~30代前半・DIYや小物サイトが好きな人・独身女性・アートや読書が好き・自分と向き合うことが好き・#バレットジャーナルとよく検索する、というような人物像が浮かび上がりました。


そして、この人にMYノートの情報を記事として届けるには、「どんなタイトルなら検索してもらえるのか」「何から伝えれば興味をそそるのか」「どんなシーンにどう活かすことを提案するのか」など、インサイトを考えます。

いまは、似たような情報がいくらでも溢れているので、伝えたいことを思いついたように書いていくのではなく、「これは自分のための情報だ」と思ってもらえるように、詳細に設定したターゲット読者の立場にたってピンポイントで、その人に届けることを意識した記事を作ることが大切なんですね。



ターゲット設定をしっかりすることでGoogleにも評価されやすい

PRを学ぶ私たちは、Googleのアルゴリズムについても理解する必要があります。

Googleアルゴリズムとは検索結果に表示されるWebページが、Googleの定めるルールに則っているかということをはじめ、記事の質を評価するためのプログラムです。その判別に基づいて検索順位が決まっています。


講座で習ったのは、ターゲット設定をしっかりすることで、Googleでも評価されやすい記事になるということ。

そもそもGoogleがやりたいことは「情報を求めている人に最速最短で最適な情報を届けること」です。

だからこそ、読者が検索した言葉(Googleへの質問)に対して「これは、自分が求めていた答えだ」と納得してもらえる記事であることがGoogleの評価につながります。


たとえば、可愛いノートに日記を書くためにMYノートの上手な使い方が知りたいと思っている25歳のカフェ店員さんが検索をしたとして、たどり着いた記事が、35歳の起業家を目指すIT企業勤めマネージャー層向けのものだったとしたら。「これは、自分のための記事じゃないな」と、すぐに読むのをやめてしまうはずです。


Googleは、検索者がどれほどその記事を読み込んだかということも評価しているので、この場合は「情報を求めている人に最速最短で最適な情報を届けること」になっていないので、評価が下がることにつながります。

反対に、求めている人にもとめている情報を届けることができれば、評価はよくなり、検索結果の上位に表示されやすくなります。


Googleが何を評価しているのかというのは、明確には公開されていないようですが、キーワードやタイトルづくり、どんな記事ならアクセスしてもらえるか、最後まで読んでもらえるか、どれくらいの頻度で記事数を更新しているかなど、おおよその評価基準についてはさまざまなwebサイトや書籍で分析されています。しっかり勉強し理解することが必要だと感じました。



ビジネスを始めるときも、記事を書くときも、ターゲット設定は必須

Googleからの評価だけではなく、今はSNSから記事と出会う人も増えています。

いずれにしても届けるべき人「自分に必要な情報だ」と思ってもらえるような記事づくりが、商品やサービスのファンになってもらうことにつながります。ひいては、購入などを促し、企業の成長を支えることにもつながります。


ちなみに、ターゲット設定は記事づくりだけではなく、自分がビジネスをはじめたいと思ったときに「誰に届けるべきか」を考えるときも、もちろん重要です。

フリーランスになったり、起業をしやすい時代だからこそ、「なんとなくこれを売ってみたい」という気持ちで事業を始めることもできてしまいます。

でも、ビジネスとして展開していくなら、そのためにPRをしていくなら、誰に届けるべきか(どこにニーズがあるのか)をしっかり考える必要があります。


たとえば、先ほどのMYノートの例でいうと、バレットジャーナル女子というノートをじぶん好みに使いやすいようにカスタマイズする女性が増えているということと、メンバーが「作ってみたい・売り出してみたい」という気持ちから題材にしたものでした。

でも、世の中の動きとして「本当にそこに市場があるのか」ということも考えなければいけません。


講師のゆいさんから「値段は?」「市場規模は?」「それは日常的に使われるの?」と質問をされ、そこから状況を考えた値段設定、本当にバレットジャーナル女子に必要なのか?どんなノートならほしいと思っていただけるのか、何度も内容を見直し繰り返し考えました。

PRライティングも、PRという世の中の動きを見て戦略を立てていくお仕事も、ビジネスも、とっても奥が深いものだと実感する講義でした!



第2回目の講座を終えて

「誰に届けるのか」という一見あたりまえに考えないといけないことに対して、もっと具体的なターゲット設定が必要ということが印象的でした。

「多くの人に届けたい」というだけでは結局は軸がぶれてしまいます。ターゲットが広ければ広いだけ届きにくくなります。


「MYノート」のブランディングを考える際に何度もターゲットの設定がぶれました。だからこそ、ここでしっかり考えて決めることでPRの仕方やライティングする内容を一貫したものにできるんだなあと、これからPRをプランニングしていくシゴトをする私にとって大きな学びになりました。


「適切なペルソナ設定に対して、適切なゴール設定を」というのを、届けたい人に届けるためにどんな場面でも忘れず、必ず考えようと思います!


(執筆:PRライター Eri Inoue)