届けたい情報を届けたい人に伝えるための、PRライティングのポイントとは~第7期広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第2回レポート~

こんにちは。第7期広報・PRプランナー&PRライター養成講座受講生の中丸美月です。普段はIT企業でカスタマーサクセスの仕事をしています。業務の中で「伝えるスキル」の必要性を感じ、本講座を受講しています。


第2回目のテーマは「PRライティングの基本」。情報を届けたい相手に記事を読んでもらうためにはどうすればいいのか、ターゲット設定や構成の作成方法について学んだので、第二回目の講義内容をレポートします!


届けたい人物像が不明確な記事は、誰にも読まれない

PRライティングでは情報を誰に届けたいのか、読者、つまりターゲットを明確にすることが大切です。ターゲットが明確でないまま書き進めると、伝えたいメッセージが曖昧になる、読者が求める情報とずれているなど、期待する効果が得られる記事になりません。


ではどのようにターゲット設定をすればよいのでしょうか。講義では「ペルソナ設定」と「興味関心度合い」の2つの軸を学びました。


「ペルソナ」とはマーケティング用語で、製品・サービスのターゲットとなる人物像のこと。記事の場合には、想定している読者の人物像ですね。年齢や性別、居住地、職業、性格、趣味、ライフスタイル、家族構成など、さまざまな観点から人物像を描いていきます。より具体的にイメージすることが大切で、たとえば年齢であれば「25~30歳」のように5歳の幅におさめるといいそうです。


続いて興味関心度合いです。情報を届けたい相手が、その商品・サービスにどれだけ興味関心があるのかを3つの層にわけて考えます。


まさに今その情報を探している「コア層」か、情報に触れることで興味を持つ可能性のある「リード層」か、いつか興味を持つかもしれない「マス層」なのか。それによって記事に盛り込む情報も伝えるべきメッセージも大きく異なります。


できるだけ多くの人に読んでほしいからと人物像を幅広く設定してしまいがちですが、それでは誰にも響かない記事になってしまうことをあらめて痛感しました。


構成は記事の目的を達成するために欠かせない「記事の設計図」

届けたい相手に正しくメッセージを伝えるには、構成づくりが重要です。構成は記事の「設計図」。構成があることで盛り込む情報の抜け漏れをなくしたり、論点のブレが生じるのを防いだりでき、記事を通じて実現したい目標に近づきやすくなります。


構成づくりは以下の3ステップで行います。

1. 論点(最も伝えたいこと)を決める

2. 要素を洗い出す

3. 伝える順番を決める


まず初めに「記事の論点」を決めます。その記事で最も伝えたいことは何か、記事を読んだ読者にどうなってほしいのかを明確にするのです。


続いて「要素の洗い出し」です。数ある情報の中から、記事の論点伝えるために必要な情報を整理します。インタビューした情報がある場合もあれば、情報自体を自分で調査したり考えたりすることもありますよね。いずれにせよ、事実を並べただけの記事にならないよう、論理・感情の両面から要素を洗い出すことがポイントとのことでした。


最後に「伝える順番」を決めます。重要なのは読者が途中で読むのをやめてしまう可能性があるのを前提に考えることです。自分が伝えたいことではなく、読者が知りたい情報は構成の前段に持っていきましょう。また、補足情報として途中にリンクを挿入する際はこともあるかと思いますが、読者がまた元のページに戻ってきたいと思える流れになっているか、読者の体験を想像します。


この3ステップは記事の執筆のみならず、仕事でメールを書くときや提案書を書くときにも重要だと感じました。


「私のための記事だ」と思ってもらえるタイトルに

いくら記事の内容が良くても、届けたい相手に見つけてもらえなければ意味がありません。そこで重要になるのがタイトルづくりです。

私たちはWeb上に存在する大量のコンテンツから、読むべきか否かをタイトルで判断することが多いです。ここで「私のための記事だ」「私の知りたいことが書かれている記事だ」と思わなければ、記事を開きたいとも思ってもらえないのです。


ではどのようにタイトルを設定すればよいのでしょうか。ポイントは3つあります。


1つは「タイトルの頭10~15文字に、相手が関心を持っているキーワードを盛り込む」ことです。講座では実例として講座主催社Cannpassのプレスリリースが紹介されました。

たとえば「おうち時間を活用したスキルアップに。どんな業界・職種にも活きる”PR”を学ぶオンラインセミナー開催」など。「おうち時間を活用したスキルアップに」があることで、コロナ禍で漠然とスキルアップを考えている人が興味を持ちやすくなっているのではと感じました。


2つ目に「SEO(検索エンジン最適化)を意識したキーワードを盛り込むこと」です。現代は多くの人が検索エンジンで情報を探します。どんなキーワードを盛り込むと記事を見つけてもらいやすいか、検索結果の上位に挙がってくるかを考えます。キーワード選定には「Googleキーワードプランナー」や「Googleトレンド」などのツールを活用することも1つの選択肢です。


最後に「漢字、ひらがな、カタカナをバランスよく取り入れる」ことです。ぱっと見て読みやすそうだと思ってもらえるように、バランスよく構成しましょう。


自分自身を振り返ってみると、これまで作成したタイトルは自分が伝えたいキーワードを盛り込んだものばかり……。タイトル作成の感性を養うためにも、さまざまなWebメディアやキュレーションサイトを意識して見てみようと思いました。


第2回目の講義を振り返って

第2回目の講義では、PRライティングの基本を学びました。ペルソナ設定や記事の構成作成など理解しているつもりでしたが、改めて学びなおしてみると実践できていなかったことに気づきました。できるようになるまで、何度も訓練が必要ですね。


またPRライティングの考え方、カスタマーサクセスの仕事や会社内でのコミュニケーションにも通ずるところが多いと感じています。相手を明確にイメージし、相手の興味関心をとらえ、適切に情報を伝えていくことを日々の仕事でも意識していきたいと思います。


(取材・執筆:PRライター 中丸美月)