PRの基本はコミュニケーション! 魅力が届く「伝え方」とは? ~第2期 広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第3回より~

「直接的な広告や宣伝とはちがう方法で、そのよさを伝えたい」

以前、仕事で商品のプロモーションにかかわっていた私は、イメージやストーリー性を伝えて製品のファンを作っていくことにおもしろさを感じていました。


プロジェクトを離れてからもその感覚が忘れられず、「伝える」のスキルを磨きたい、いずれは会社員という枠を飛び出したい、と思っていたときに出会ったのが「広報・PRプランナー&PRライター養成講座」。

PRを学び始めて1か月。講座の様子をオノミチコがレポートします。



PRの第一歩は「自分の言葉で発信すること」

1月から始まった講座も3回目。

今回は「これまで学んだことや気づいたことをみんなの前で説明してみよう!」というゆいさんの呼びかけでスタートしました。


PRとは? PRライターとは? PRプランナーとは??

わかっているはずなのに、いざとなると説明できない。単語は浮かぶものの、説明しようとすると言葉にならない。


もやもやしながら手元のノートを急いで見返していると、ゆいさんの声。

「みんなめっちゃカンニングしてるやん!笑」


メンバーの説明に、ゆいさんが補足や解説をしてくれて、「わかっているはずのこと」の輪郭がはっきりしてきます。

「わかったつもり」では、何も伝えられない。

「わかったつもり」から抜け出せているかは、自分の言葉でアウトプットできるかどうかがひとつの目安になるのかもしれません。


ゆいさんのお話のなかで、私がいちばん気になったのは「これからのPRライターは質が勝負」ということ。

書く力はもちろんのこと、時代を読み取る力、分析力、情報に対するアンテナ、センス。課題はいっぱいです。



はじめてのPR体験で知る「伝えたかったこととちがう」の2つの意味

PRについての復習や、言葉にすることのむずかしさを感じたところで、いざ実践。

2人組になって、Aさんの趣味をBさんがヒアリング、その趣味をみんなにプレゼンしてPRするというワークをしました。


何を話したら、素敵なところをわかってもらえる?

どんな質問をしたら、魅力を引き出せる?

何をどう伝えるのか。どう組み立てるのか。

プレゼンを聞いた人に「自分もやってみたい!」と思ってもらうには?

その場にいる人に、ファンになってもらうには?


自分の趣味を話すAさんも、ヒアリングをするBさんも、真剣です。


Bさんがみんなにプレゼンをしたあとは、Aさんから内容の補足とBさんへのフィードバック。そこで私はあるペアのフィードバックに衝撃を受けます。

それは「(Aさんが)伝えたかったことと、(Bさんのプレゼンの)内容がズレていた」、というもの。


よくよく聞いてみると、「いちばん伝えたかったメッセージとはちがったけれど、広げてもらえてよかった」という、「ちがってよかった」という意味だったのですが、私がとらえたのは「伝えたいことが伝わらなかった」というネガティブな意味。


「伝えたかったこととちがう」には2つの意味があったのです。

どちらが正解ということではなく、どちらもありえる。それがPRの難しさであり、おもしろさでもあるのかもしれません。



PRライターの命は、戦略と情熱

さらに、「(PRライターの場合)インタビューした人が言った言葉をそのまま書くのは、ちがうこともある」というゆいさんの言葉に、目からウロコ。

私は「(話し手が)伝えたいこと」をそのまま正確に伝えなくてはいけないと思っていました。


でも、そうじゃない。

「伝えたいこと」の本質をとらえるだけでなく、PR的視点でいかに効果的に伝えるかが、だいじ。

もしクライアントさんから「伝えたこととちがう」と言われたら、「PR的視点ではこちらのほうがいいです」と戦略にもとづいた提案や説明ができるように、とゆいさん。


そうか、PRプランニングができるPRライターってそういうことか!

PRのベースとなるのは、その対象の理解だけではなく、知ってほしい、好きになってほしいという想い。

それは言いかえれば、「情熱」や「愛」なのではないかな、と思います。


趣味プレゼンのとき、圧倒的な情熱をもって自分の趣味について語ったメンバーがいました。好きでたまらないという気持ちがあふれ、その熱に、もっと聞きたい、という思いを引き出されました。


愛をもって、戦略を立てる。

戦略にもとづいて、書く。

聞く耳をもってもらうために、情熱をこめて語る。

それがPRプランナーであり、PRライターなのかな、と私は感じました。



みんなちがって、みんないい。

最後に、ゆいさんから。

「みんなの発表をきいて、反省することもあったかもしれない。でも、すべてバランスよくしようとしなくていい。いいところをいっぱい見つけて、そこを伸ばそう。よかったところを伝えてあげよう」


いいところ、素敵なところ、魅力的なところ。

それらを見つけて伝えることは、PRの原点でもあります。


普段からこれらを意識することは、とても大切。

講座終了後、メッセンジャーがメンバー同士のフィードバックで盛り上がりました。

それぞれが感じたそれぞれの想い。おたがいが認めあって伝えあって、つながりが深くなっていく。


「PRとは、かかわるすべての人たちとよい関係をつくること。信頼関係を築くこと」

ゆいさんが講座の初日に教えてくれたことが、メンバー同士のつながりのなかでも活かされていきます。


みんなちがって、みんないい。そんな言葉を強く感じた1日でした。

(レポート:オノミチコ)