心に落ちれば、誰だって1歩を踏み出せる。「理想のキャリアは“勉強”より“体感”で手に入れる」かみむらゆいが伝える、行動力のエッセンス〜TOKYO PRODUCERS HOUSEイベント プロハナイト〜

2018年1月27日、TOKYO PRODUCERS HOUSE(通称:プロハ)が主催した「<大学中退→ニューヨークへ!>プロハナイトvol.18 〜ゲストは女性起業家 かみむらゆいさん〜」にゲストスピーカーとしてitty selection Inc. CEOかみむらゆいが登壇しました。


プロハナイトは「今の仕事が本当に自分のやりたいことなのか」「新しいことを始めたいけど自分が何に向いているかわからない」とモヤモヤを抱えている人や「やりたいことはあるけど、今の会社(大学)をやめて別の道に行くのは不安」など、1歩踏み出したくても踏み出せない人に向けたイベントです。


普通の女子大生だったかみむらゆいが、どのような経緯で女性経営者となったのか。理想のキャリアを手に入れるヒントが盛りだくさんなトーク内容でした。


その模様を、PRライター玉絵ゆきのがレポートします!



悩んでいるときは「できる証拠」を集めること

イベントは、自己紹介からスタート。

かみむらは出身地である奈良から、東京の大学へ進学するも中退、アパレル企業に就職ののち2年たらずで退社、その後ニューヨークへ渡米。ニューヨークでPRプランナーやPRライターとしての仕事をはじめました。

帰国後、東京のPR会社に就職し、フリーランスとして独立。2016年には株式会社を設立しています。しばらく日本で会社経営をするなか3か月間ものハワイ出張へ行った理由など、これまでの人生を素直に語ります。


その後、参加者からの質問形式でイベントが進みました。

フリーランスとして活動し、その後経営者になるなかで、さまざまな悩みや決断をしてきたかみむら。働くなかで必ず訪れる困難をどのように解決しているのか、「かみむら流・課題解決の秘訣」は必読です!


参加者:行動を起こすにつれて、悩みも増えてくると思うのですが、そんな時どうやって解決しているのですか?


かみむら:人にも相談するし、行動も起こすし、すべてやってベストを探しますね。

事業として、PRを軸としたフリーランスになりたい人の支援も展開しているので日頃多くの悩み相談をいただくのですが、目標があって、それをしたくてもできないと悩んでいる人は、何か原因があるというよりも、心理的作用で行動を止めている場合も多くあるなと感じます。

たとえば、私は高所恐怖症なのですが、バンジージャンプの紐が絶対切れない頑丈なものだと知っていても怖くて飛べないんですよね。人って、理論理屈だけでは行動できないものだと思うんです。


だから、乗り越えたいものや目指したいものがあるのなら「できない理由を探す」のではなく、「できるようになるためにほんとうに必要な証拠集め」をすることを、おすすめします。

そして「自分にもできる」と腑に落とす。そのために、実際にやりたいことを成し遂げている人に出会いにいくなど、“お勉強”ではなく“体感・体験”するんです。

証拠になる人が多いほど、腑に落ちやすいですよね。こんなにたくさんの人ができているんだから、自分にもできると思えます。

そうして感覚や価値観が変わったときには、行動を起こせるようになっているものなんです。


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悩みができるとネガティブになってしまい、「できない理由」ばかり浮かんでしまいますよね。そのマイナスな状態をプラスへと変化させるには、価値観を変えることがポイント。モヤモヤしたら、この話を参考にしてみてください!



そのとき自分が求める「働きやすさ」を追求することが理想のキャリアにつながる

「大学中退」「退社」「留学」という大きな決断の背景にはどんな本音があったのか、なぜ行動に起こすことができたのかにも、質問が集中します。


参加者:大学在学中にニューヨーク留学という手もあったと思うのですが、なぜ大学3年まで通って中退したのですか。


かみむら:私の大学は渋谷が近かったのもあるんでしょうけど、友人たちは毎日渋谷で遊んで飲んでをくり返していたんですね(笑)

よくある大学生の状況だと思うのですが、私は第一志望には受からなかったものの、必死に勉強して大学に入ったので「こんな毎日を過ごすために一生懸命勉強したんじゃないよなぁ」という想いが日々募っていきました。

私の周りには、特に課外活動している人もいなかったし、インカレサークルもなかったので、他大学生とも知り合う機会もなくて……。

そのときは「その大学が世界の中心」になって、視野が狭くなってしまっていたんです。環境を変えるためには辞める選択肢しか、当時は思いつかなかったんですね(笑)


参加者:大学中退に家族は反対しなかったのですか?


かみむら:両親は、私の決めたら曲げない性格を知っているし、それぞれが自由な家族なので「娘がそう言うなら……」という感じで反対はなかったですね。

その後、大手アパレル企業に就職したのですが、年功序列の傾向が強くて。販売スタッフとしての配属先では、入社後すぐからトップセールスだったにも関わらず、全然売り上げていない人が昇格したりしていきました。

このままじゃいつまで経っても、本社勤務や専門職にはなれないと思い、実力主義の現場に行きたくて辞めました。


正直、そのとき、大学も中退しているし、会社も2年たらずで辞めているし、経歴的に相当なことをしなければ巻き返せないなと思いました(笑)それでファッションと英語が学べるし、実力主義のイメージがあったニューヨークへ留学することを決めたんです。


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就職してみたら、その会社ならではの組織体制や企業文化がありそれに疑問を感じて息苦しくなっている人は実は多いのでは。

「そのまま続けるのか」「辞めるのか」のジャッジは、自分に嘘をつかず、本音を見逃さず「どういう働き方をしたいのか」を軸に考えると答えが見えてくるかもしれません。



理想のキャリアへの近道は、新たなコミュニティと関わること

悩みを解決する方法のひとつとして、自分と関わる人のコミュニティを見直すというかみむら。その時に気を付けていることとは。


参加者:理想の自分を手に入れるためにどうしたらよいでしょうか。


かみむら:私は「社長になりたいな」と思ったとき、まずは社長の友達を増やすところから始めました。フリーランスになる前の会社員時代は、フリーランスの友人を増やしました。

さっき伝えたこととかぶるのですが、自分がやりたいと思っていることをすでにやっている人を身の回りに増やせばその環境が当たり前になります。

そこで「なぜその人ができているのか」を研究します。それが同年代だとより参考になりますよ。


プロハナイトのようなイベントにもたくさん参加して、いろんな人と出会いました。その中で気が合う人と交流を続けます。出会った人全ての人と仲良くならなくてもよいと思います。気が合う合わないはあると思うので。


あと、その人の全てを参考にするというよりも「あ、この人のこの部分良いな」という感じで参考になるパーツを自分の中に貯めていくようなイメージです。


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インターネットや本でいくらでも情報収集は可能な今の時代。情報をいくら持っていても悩みを解決するのは、こういった周りの人間から受ける刺激だったりしますよね。悩んでいる人は、かみむら流のポイントを踏まえてイベントなど上手く活用するとためになる発見があるはず!



イベントを終えて。「働く」とは、「自分の在り方」を見極め定めること

交流会も含め、約3時間に及んだ当イベント。参加者1人ひとりで掘り下げて聞きたい部分が異なるため、たくさんの本音と質問が飛び交いました。


このイベントを通し、「働く」ということに向き合うことは「人としてどう在りたいか」に向き合うことと同じことなんだなぁと感じました。

「就職しよう!」と考えると、会社の名前や職種で決めてしまいがちですが、それよりもまずは自分がどう在りたいかを考えると納得のいくキャリアになるのだと思います。そのためには自分に嘘をつかないこと。私も心がけていきたいと思います。


これからもitty selectionでは、フリーランスになりたい人をサポートするイベントやセミナーを開催していきます。

情報を知りたい!という方は、かみむらゆいのFacebookのフォローを。イベント情報に加え、フリーランスとして大活躍するためのヒミツや、ときには業界の裏側も公開しています。

(取材・執筆:PRライター 玉絵ゆきの)