PRライターとウェブライターの違いは“PRへの理解”。企業の広報・PR担当の右腕となるPRライターに求められるスキルとは〜PRライター入門〜
こんにちは。株式会社Cannpass代表の山崎春奈です。PR・キャリア・人材育成を軸にした会社経営をしながら、外資系メーカーに会社員として勤める複業(副業)キャリアを2016年から歩んでいます。
当社は、PR講座やPR人材プロダクション運営をつうじたPRライター育成をおこなっており、PRやPRライティングの基本を学べるコンテンツを発信。今回は、PRライターって何?どんな仕事をするの?という基本を、お伝えします!
PRライターは、企業の広報・PR担当の右腕となる存在
PRライターってなに?ということを理解するにあたって、そもそも、ライターと言われる職業には、どんなものがあるのかを考えてみましょう。
・コピーライター……広告や企業プロモーション活動で見かけるキャッチコピーをつくる
・シナリオライター……映画やテレビドラマの脚本、講演会などの原稿を書く
・ウェブライター……ウェブサイトで情報記事やインタビュー記事を書く
・記者……新聞や雑誌において取材した事実をもとに記事を書く
・ブックライター……著者に取材をして、著者として表示される人物の代わりに書籍を執筆する
・ブロガー……ブログで情報発信をする
・PRライター……PRの本質を理解し、プレスリリースなど企業やブランドのPRに関連するライティングを担当する
PRライターはウェブライターと同じ媒体で記事を書くこともあるため、PRライターとウェブライターとの違いについては質問が多く寄せられます。大きな違いは“PRへの理解があるかどうか”というところです。
ウェブライターの増加と企業側のニーズ変化により、PRライターの需要が高まる
ウェブライターのお仕事は、2013〜2014年頃から注目を集めるようになったオウンドメディアの普及とともに急増しています。オウンドメディアとは、企業がコーポレートサイト(企業のホームページ)以外に持つ情報サイトのことを、主に指します。
オウンドメディアが流行した理由は、ほとんどの企業がコーポレートサイトを持つようになって以降、Googleなどの検索エンジンで、自社のコーポレートサイトを検索結果上位に表示することが困難になったからです。
どれほどウェブサイトを持つ企業や個人が増えても、検索結果1ページめには10件しか表示されないので、当然ですよね。
検索結果上位に表示するための最適化を図ることをSEO(Search Engine Optimization)と言います。(SEOについては、別の記事で詳しくはお伝えします)
インターネットが普及しはじめてからSEOは流行。すぐに定着し、多くの企業サイトや個人ブログがSEOを取り入れ、最適化しだしました。すると、検索上位を目指すのは、どんどん難しくなりました。
しかし、日々大量に記事を更新するとなると、多くのライターが必要です。そこで、自社内でライティング業務を担いきれない企業が、記事の作成をウェブライターへ外注するようになりました。こうしてウェブライターの仕事は一気に増えていったのです。
ウェブライターと名乗る人たちは急増したものの、誰が本当に実績を持つウェブライターなのか、見極めがつかないと企業側が懸念し始めました。
そんな中で、テクニックで認知拡大や集客をするのではなく、中長期的に本物のファンを増やすというPR視点を持つライティングも求められるようになり、PRライターの需要が高まったのです。
とはいえ、ウェブライターのなかにも、PRライターとは名乗っていないものの、PRライターに近い役割をしている方もいますし、明確な定義の違いがあるわけではありません。どちらがいい悪いという話ではないので、言葉の定義にとらわれすぎないことが大切ですよね。
企業の理念や経営方針、PRをつうじてお客さまや社会と、どう関係構築をしていきたいか。そのPR視点をもってライティングに落としこめるのがPRライターなのです。
PRライターの仕事は、オンラインだけでなくオフラインも
PRライターが携わるのは、主に、以下のライティングです。
・プレスリリース
・オウンドメディアやコンテンツマーケティング用の記事
・メールマガジン
・ソーシャルメディアの投稿文
・ブログ記事
・社内報
・書籍
・イベント告知
・パンフレットやフライヤーの文章
・コーポレートサイト全般
PRライターの仕事には、オンラインだけでなく、紙媒体などオフラインでの施策も含まれます。企業やブランドのPRに関わるライティング全般をサポートするのです。
明らかに、書く力は、PRにおいて重要な役割を果たします。それにも関わらず、PR視点を持ち、ライティングに落とし込める人材は、日本にはまだ多くないのが現状です。
なぜなら、ライターを目指す人がPRについて勉強するわけでもなければ、PRパーソンを目指す人がライティングを学ぶわけでもないからです。
さらに、プレスリリースにはプレスリリースに適したコンテンツや書き方が、各ソーシャルメディアには各ソーシャルメディアに適したコンテンツや書き方があります。ツールやメディアの特性を把握して戦略的にライティングするスキルが求められます。
そのため、PRライターとして活躍するには、ウェブサービスやウェブマーケティングへの理解も重要と言えるんです。
これからPRライターになりたいという方や、広報・PRに携わっていてライティングスキルを身につけたいという方は、「書く」スキルだけでなく、PRやウェブマーケティングにもアンテナを立ててみてくだいね。
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