届けたい人に届けるPRライティングのポイントは、具体的なターゲット設定と読者ファーストの視点~第6期広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第2回レポート~

こんにちは。広報・PRプランナー&PRライター養成講座第6期生の詫摩りなです。私は会社員と好きなことで副業をするライフスタイルを送っています。この講座をとおして、本業・副業で活かせるスキルを身につけることはもちろん、今後の自分のキャリアの可能性も広げたいと思いながら受講しています。


第2回の講座では、PRライティングの基本についてグループワークなども行い実践しながら学びました。

今回は、「届けたい人にきちんと届ける」ための、PRライティングのポイントをお伝えしたいと思います。


細かなターゲット設定が届けたい人に届く最初のカギとなる

PRライティングにおいて、最も重要とも言えるのが「ターゲット設定」です。いきなり伝えたいことを書いていくのではなく、まずは誰に届けたいのかを考えていきます。


性別、年齢、ライフスタイル、収入、職業、住んでいる場所など、人物を想定できるまで設定していきます。この人物像のことをペルソナともいいます。

たとえば、グループワークの題材であったスイーツレッスンに参加してもらうためのPR記事を書くとしましょう。「20代前半、スイーツ作り初心者、会社員」のAさんと、「30代後半、趣味はお菓子作り、主婦」のBさんでは、2人の求めているスイーツレッスンは違うであろうことが想定できます。同じレッスンでも、ペルソナが違うと全く異なる文章になるなんて、面白いですよね。


私たちのチームでは、「最近5キロ太ったので痩せたいけど運動が苦手、でも甘いものが好き」など嗜好や性格、ライフスタイルが想像できるまで細かいペルソナの設定をしていきました。ここのターゲット設定は、掘れば掘るほどでてくるものなのですが、より具体的で細かいほど筆者も本当に必要な情報を記事にすることができ、「私に関係がある記事だ!」と相手にも届きやすくなります。


講義を受ける前までは、広く多くの人に届けばいいな、とふわっと思っていて、ここまで細かくペルソナの設定ができていなかったのですが、広く浅くよりも、必要な人の心に響く記事を書きたいと意識が変わりました。


最後まで読んでもらうには、文章の組み立て方も重要なポイント

文章の組み立て方もPRライティングにおいて重要なポイントとなります。まずは、伝えたい要素を洗い出し、整理していくのですが、例にあげたスイーツレッスンだと「レッスン内容・日程・金額・場所・申し込み方法」などとなり、記事のテーマによって変わってきます。


要素の洗い出しが終わったら、最終的にどんなアクションを起こしてほしいかを考えたうえで要素を組み立て、構成という設計図のようなものをつくっていきます。読んでいる途中で「あれ?求めていた文章と違ったかも」となっては最後まで目をとおしてもらえません。ここで参考になるのがAIDMA(アイドマ)とよばれるマーケティングの法則です。お客さまやユーザーが商品の購入にいたるまでの行動のプロセスを示したものとなります。


・商品に気づく(Attention)

・商品に興味を持つ(Interest)

・商品を欲しいと思う(Desire)

・商品を記憶する(Memory)

・商品を購入する(Action)


この法則は、PRライティングにおいても参考にすることができます。たとえば、気づいてもらう(Attention)の部分は「タイトル」にあたります。まずは最初の10~15文字のタイトルを見て、「わたしに関係ある記事だな、読んでみたい!」と思ってもらうことが大切ですね。

また、検索した際に上位にあがってくるようにするための、検索エンジンを使ったマーケティングの1つであるSEO(検索エンジン最適化)を意識したワードを2つ程入れることも、ポイントの1つです。


講座の中では、毎日大量のメールが届くマスメディアの方々はタイトルを約1秒見て必要なメールなのかを判断する、というお話もありました。相手の時間をとらずに分かりやすく伝える、これも読む側のことを考えた「読者ファースト」につながるのかもしれません。


伝えたいよりも「読者にとって必要なことは?」を考えることがPRライティングの基本

筆者が伝えたいことと、読者が知りたいことは必ずしも同じではない、ということがこの講座を受講して新たに得た視点です。たとえば、企業側からすると業績の良さを知ってほしい、と思っていたとしても、読者側はその情報を必要としていないかもしれません。


また、発信の仕方や文章の表現によっては、企業側が意図していたこととは違うように受け取られてしまう可能性もあります。そんなときこそ、PRパーソンとしての第3者の視点を取り入れることで、企業側にとっても本当に伝えたいことが伝わる、読者側にとっても知りたい情報を得ることができる、マッチングのお手伝いができると思っています。


講師の山崎春奈さんが、PRライティングにおいて「客観的な視点と、自分の伝えたいことのバランスが大事」とおっしゃっていた言葉が印象的でした。伝えたいことを伝えがちですが、読者がどんな情報を必要としているのかいま一度立ち返ってPRライティングを進めていきたいと思いました。


第2回目の講義を終えて

ペルソナの設定によってこんなにも違う文章が書けるのか、という新たな発見が面白く、また記事を書く前の準備段階の大切さを改めて知ることができました。届けたい人に届けるために、読者ファーストを考えた読者に寄り添った記事を書いていきたいと感じました。

また、今回前半の講義には参加ができなかったのですが、一緒に学ぶメンバーの方が補講をしてくださいました。沢山の準備をしてくださったことに感謝しています。次回の講義からも、皆で高め合いながら学べることを楽しみにしています。


(執筆:PRライター 詫摩りな)