PRの本質って?需要が高まるPRの役割を学ぶ〜第6期 広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第1回より〜

はじめまして。「広報・PRプランナー&PRライター養成講座」第6期生のmariです。私は最近転職をしたばかりなのですが、ライティングやPRのスキルを身につけて、もっと専門性を磨きたい!という思いから、この講座を受講しようと決めました。


テキストがない当講座では、講師の方をはじめ、生徒の皆さんと双方向で意見を交わしながら授業が進みます。自分の言葉で説明することや自分で考えた意見を発表することが求められるため、今まで曖昧にしていた知識を改めて理解しなおす良い機会となります。私自身、用語を知ってはいたもののいざ説明を求められて詰まってしまう、なんてことがたびたび起こりました。

そんな第1回目の講座で学んだPRの本質と役割についてレポートします!


関係構築を通してビジネスを支える「PR」という仕事

そもそもPRはPublic Relations(パブリックリレーションズ)の略で、「組織を取り巻くすべてのステークホルダーとの中長期的な関係構築しながらビジネスを発展させること」を意味します。それってつまりなんだろう……と思う人のために、この言葉をもう少し噛み砕いてみたいと思います。


お客さまをはじめ、社員、委託先、株主といった企業組織が関わりうるすべての関係者を指すのが「ステークホルダー」です。そのステークホルダーと良好な関係を築くことを推進するのがPRという仕事なのです。

ただし、ここで大切なのが、社会との関係構築をすることだけが目的ではないということです!良好な関係を育むことを通して“ビジネスの成長に貢献する”視点を意識しなければなりません。


たとえば、広報のプレスリリースを配信する業務をとっても、ただ新商品などのニュースを一過性の情報として社会に発信すれば良いのではなく、企業がどんな想いで開発したのか、どんな社会的意義があるのかといった要素を伝えることで、社会と企業との関係構築に大きく貢献することにつながるのです。

目先の関係を作るためではなく、長期的目線での信頼につながるのか?ビジネスの成長に貢献する内容か?といった目的に沿って関係構築を進める仕事だということを、私も今回改めて再認識することができました。


「広告」との違いから見えてくる「PR」の本質

改めてPRの役割を理解したことで、「広告」「マーケティング」との違いが何なのかもしっかり認識しておく必要があります。


まず「広告」との違いですが、それは“視点”と“目的”の2点から違いが見えてきます。「広告」は媒体の枠を購入して企業側が伝えたい内容を自由に伝えることができる手法なので、あくまで企業側の主観的な発信となります。そして広告を通してお客さまに商品やサービスを買ってもらうことを目的としています。


一方で、「PR」はもともとメディアに取り上げてもらう活動がメインだったので、こちらは客観的な視点での発信となります。第三者から発信してもらうことにより、信頼性が増す可能性が高まります。ただ売上や事業発展を重視するのではなく、企業を好きになってもらう、または信頼してもらうことも目的としているのです。近年は、マスメディアに取り上げてもらうだけでなく、企業自らがお客さまへ直接発信できるようになったので、PR活動の範囲は広がっています。


最初私は、お金をかけて媒体の枠を買うのか、タダで他社に取り上げてもらうのかといったかける予算の違いかと思っていました。しかし戦略的に取り上げてもらうために予算を投資することも往々にしてあるので、本質の部分に立ち返るとそもそも目的が全然違うんですよね。こういった近しい言葉との違いを考えることでもPRの本質をより浮き彫りにできるなと感じました。


次に「マーケティング」との違いですが、こちらは重視する“軸”の点から違いが見えてきます。「マーケティング 」は売れるための仕組みづくりを意味する言葉なので、モノやサービスが売れることを重視します。一方で「PR」は、ステークホルダーとの良好な関係を築くことも重視します。


ただし、これらはあくまでPRを理解するにあたっての比較として「広告」と「マーケティング」を使っており、それぞれの言葉の定義は諸説あるため定義に完全なる正解があるわけではないのです。言葉の定義にとらわれず、目的達成のために、いつ、何を、どうするか、最適な道を選ぶことが大切なんですね。


需要が高まりつつある「PRライター」「PRプランナー」って?

PR視点を持った2つの職業についても紹介していきたいと思います。


「PRライター」とは、企業のPRに関わるライティング全般をサポートする仕事です。プレスリリースの作成や、取材記事、メルマガ、SNSの投稿文、パンフレットなどといったオンライン、オフライン問わずあらゆるPR広報業務のコンテンツライティングを担います。


「PRプランナー」は、企業の置かれている状況に応じて中長期的なPRの戦略プランを立てる仕事です。たとえば、いつ、どんな内容のプレスリリースを出すのか、新商品発売に当たってどんな施策をすべきかを考え、実行します。事業貢献につながるPR施策プランを中長期的な目線で、事業フェーズやターゲット、予算などを踏まえながら推進する業務を担います。


そもそも「ライター」や「プランナー」と名前のつく職種はたくさん存在していますが、近年「PRライター」「PRプランナー」という職業が注目されてきています。特にPRライターについては、Webライターと仕事の範囲が重複することもあるため、混同されることが多いです。PRライターの特徴は、PRへの理解があり、企業の広報・PR担当の右腕としてライティングを担うこと。オンラインだけでなくオフラインの施策も手がけます。


インターネットの普及で情報に溢れた社会となり、本当に届けたい人に届けられるよう社会やお客さまに誠実に向き合う施策が必要になる時代となりました。企業としてのあり方や姿勢が問われるようになり、社会との関係性を見据えたコミュニケーションデザインができる人材が重宝されるようになり需要が高まっているのですね。


第1回の講座を終えて

PRの本質を再認識するところから、PR視点を持ったライターやプランナーの需要が高まっている背景まで学んだ盛りだくさんの4時間半でした。

私もこれから関係構築でビジネスに貢献できるようなPRパーソンを目指すべく、今回学んだPRの本質を常に頭に入れながら第2回目以降も取り組んでいきたいと思います!


(執筆:PRライター mari)